物語文化と科学文化

ポピュラーカルチャー、科学文化論、文学研究などについて

『君の膵臓をたべたい』論の発表告知

今月、2018年8月11日に私は、日本科学史学会生物学史分科会で、住野よる『君の膵臓をたべたい』に関する発表をします。どなたでも参加可能です。ただ、参加希望の方は、資料などの事前準備との関係もありまして、以下詳細に貼り付けましたリンクより参加登録…

服部徹也「文学の科学への欲望――成仿吾の漱石『文学論』受容における〈微分〉――」の紹介

服部徹也(2017)「文学の科学への欲望――成仿吾の漱石『文学論』受容における〈微分〉――」『跨境 日本語文学研究』 第4号、123-140頁。 著者は自身のリサーチマップのページで、以下のようにこの論文を要約しています。 1920年代前半の上海で、成仿吾は夏目…

タイムトラベルの倫理

もしタイムトラベルが可能ならばどういった倫理的な問題が起こりうるか…まず想起するのは過去の改変でしょうか。海外では古くにPaul Anderson, Guardians of Time, 1960*1が、日本でもドラえもんから榎本ナリコ『時間の歩き方』まで、時空警察やタイムパトロ…

論文「恋愛関係の進展に及ぼす告白の言語的方策の効果」

樋口匡貴・磯部真弓・戸塚唯氏・深田博己(2001)「恋愛関係の進展に及ぼす告白の言語的方策の効果」『広島大学心理学研究』Vol.1, 53-68. 13年前という心理学では結構古い論文ですが、心理学に興味がある人が好きそうなテーマの論文ですね。タイトルの通り…

奥村大介「ささめく物質――物活論について」を読んで

奥村大介(2013)「ささめく物質――物活論について」『現代思想』Vol.42(1), 116-129. 現代思想 2014年1月号 特集=現代思想の転回2014 ポスト・ポスト構造主義へ作者: 千葉雅也,中沢新一,西村ユミ,大澤真幸,Q・メイヤスー,G・ハーマン,小泉義之,清水高志,近藤…